労災保険は、仕事が原因の外傷や痛みの治療でかかる労働者の負担を、やわらげるための保険です。整骨院は外傷性疾患を扱う機関なので、整骨院で保険を使って治療ができる外傷や痛みなら、原因が仕事であるかぎり、労災保険を使って治療することができます。
労災保険は通勤・仕事中のケガに使えます
労災保険を使うと負担がなく治療できます。
労災保険が対象となる範囲
仕事に行くために家を出てから帰宅するまでに生じたケガが、労災保険の対象となります。
アパートやマンションのように、玄関から出たところが公的なスペースの場合、玄関を出たところでケガをすると労災保険の対象になります。
一戸建てのように庭やエントランスがあるなら、公的な空間に出たところからが労災保険の対象になります。
※被雇用者の労務遂行中に生じたケガは、労災保険の対象となります(労働基準局)。
原因がしっかりしているほど使えます
外傷には原因が分からないものもあります。
柔道整復医術の分野では、外傷を、外力のかかり方で、急性の外傷と亜急性の外傷に分けています。
急性の外傷
急激な外力がかかって身体を傷めるケガで、負傷の原因や理由を患者様がはっきりと説明できる外傷です。
亜急性の外傷
微小な外力の繰り返しや、関節の使い方の異常で身体を傷めるケガで、負傷の原因や理由を患者様がはっきりと説明できない外傷です。
亜急性の外傷は、痛みが生じた瞬間の記憶が正確であるほど、労災の認定が受けやすくなります。だだし、その痛みが外傷にあたるかどうかは、柔道整復師の判断となりますので御相談ください。
労災保険が使えないケガ
健康保険を使った治療になります。
健康保険が適用となるケース
仕事中のケガや痛みは労災保険を使って治療する取り決めになっていますが、業務の遂行と無関係の状態でケガをした場合は、労災の認定が下りません。
※労災の認定が下りない場合は健康保険を使った治療になります。